クロックパズル ・ オールウッドクロック
(Canada)
クロックパズル オールウッドクロック
機械式時計のルーツを手作りで堪能できるクロックキット
日時計、砂時計、水時計…古代より人類は色々な方法で時の流れを知ろうと試み、より正確に時を知るための方法を試行錯誤してきました。 時計はいつからメカニズムを持ち、現代の我々に馴染みのある形になったのでしょうか?
そのルーツは14世紀の錘重時計にあると言われています。
このキットはそのメカニズムを忠実に現代に蘇らせました。
クロックパズル 釘不要! 接着剤不要! 工具不要! 加工不要! 電池不要!
〜正確にカットされたパーツ類をパズル感覚で組み立て完成させるキット〜
パーツ類は全て正確にカット済みです。 わかりやすい組み立て説明イラストを見ながらチック タックと時を刻むクロックが簡単に組み立てられます。 パーツ類は狂いの少ない上質なファイバーボードでできていますので、仕上げには木部用の各種塗料(オイルステイン、ペイント、ワックス)が使用できます。 塗装を施すことにより、さらに魅力的なクロックになります。 ぜひ、あなただけのオリジナルクロックに仕上げて末永くお楽しみください。 ハイテク、ブラックボックス化された時計では味わえない機械式時計の魅力が手作りで堪能できるキットです。
キット内容 必要なパーツ、金物類(真鍮製シャフト、鉄製ピン、ワッシャー類、紐、ヤスリ)は全てキットに含まれています。工具不要で組み立てられます。
サイズ;完成時H 455o
重りに使用する350ml缶(中身入り)をご用意ください
希望小売価格 ¥24,800.(消費税別)
追記
いつも購読している科学雑誌の次号(6月)の付録が棒テンプの機械時計とのことです。 Hour Hand Clockの様ですが、当社としてもこの類のモノのが多くの方に認知されるのを嬉しく思います。
オールウッドクロック
〜選りすぐった カナダ産ハードウッドを贅沢に使用したキット〜
厳選したカナダ産のムクのハードウッド(オーク、メイプル、チェリー等)を使用しています。
主要な機構部分は仮組み、調整済みですので、どなたにでも簡単に組み立てられます。
エスケープメカニズム(脱進調速機構)はスイングアーム(棒テンプ)によるVerge&Folit と呼ばれるユニークな機構で、14世紀当時 は正確な時を刻むための画期的な優れた方法でした。 その後振り子式が発明されるまでの約300年の長期に渡り最も信頼のおける機構として利用されました。 スイングアーム(棒テンプ)にぶら下げた重りの位置で速度調節を行います。外→遅、内→速となります。 うまく調整すると24h+-2〜3分の精度も可能です。
キット内容
・パーツ、金物類は全て含まれています。
・日本語説明書
必要工具;プラスドライバー、木工用ボンド
本体最大サイズ;HxWxD
430ox260ox185o
重さ;約3.8kg
希望小売価格 ¥69,800.(消費税別)
機械式時計のルーツ・14世紀の錘重時計の魅力
日時計・水時計・砂時計・・・ 古代より人類は時を知るために自然の力を利用し、色々な工夫を凝らした道具を発明してきた。 人々の生活が高度になるにしたがって、より正確に時を知る必要が生じてきた。
時計は何時ごろから時計らしくなったのか? 単純な道具からメカニズムを持った機械へ大きな変化を遂げるきっかけとなったのが、重力を利用した14世紀の錘重時計である。
そのオリジナルはおよそ700年前(なんと室町時代)に遡る。 イタリアの礼拝堂で人々に祈りを捧げる時間を知らせるために作られた“Hour Hand Clock”と呼ばれている物である。
当時の技術では精度を出すのはまだまだ困難で、誤差のため長針(分針)は余り意味を持たなかった。 そのため、長針のない、短針で時を示すのみのごくシンプルな時計であった。
短針だけの時計、これがその名の由来である。
およそ現代人の生活からは想像もつかない、大らかに時が流れる時代だったのだ。
14世紀の錘重時計が単純な道具からメカニズムを持った機械へと大きな変化を遂げたのは、エスケープムーブメント(脱進調速機構)が発明、実用化されたためである。
エスケープムーブメントとは簡単に言うと、錘に作用する重力で回り続けようとするガンギ車(歯の荒いギザギザの歯車)に、爪が規則的にかんだり、外れたりを繰り返えす仕組みで、ガンギ車が一定の速度で回るように調速するメカニズムのことを言う。
14世紀の錘重時計はこの爪を規則的に動かすためにスイングアーム(棒テンプ)が用いられた。 規則的にスイングするアームの動きを利用してガンギ車を調速し時を刻むのが特徴と言える。ゆっくりとスイングするアーム、それに連動した爪、ガンギ車が『チック、タック』と時を刻むこの時計の心臓部を構成している。 ぶら下げる錘の重さ、スイングアーム上のウエイトの位置で速度調節が可能であり、双方を上手く調整する事で、ほぼ納得のいく精度で動かす事もさほど困難ではない。 このスイングアームによる調速メカニズムは後に“振り子式”が発明されるまでの実に約300年間もの長きに渡り、最も信頼のおける方法として広く利用された。
このかんだり、外れたりを繰り返すために機械式時計は、独特の『チック、タック』と言う規則的な音を発しながらガンギ車が一定の速度で回転する事となる。 この調速されたガンギ車の回転を数々の歯車を組み合わせて、時を表すための短針、分を表すための長針の動きとなる様考えられたメカニズムが機械式の原理である。 動力が重力からゼンマイに変わり、エスケープムーブメントが改良され、どんどん小型化し、ようやく機械式腕時計の誕生となるのだ。
また、その過程で時計職人、技術者達が技を競い合い、より複雑な時の流れをより正確に表示できる魅力的な機械式時計を発表していった。 大量生産できないそれらの時計の一部は、もはや美術工芸品の域に達し、世界中のコレクターを魅了し現代に至っている。
クオーツ、電波時計・・・技術の進歩により現代では正確無比でメンテナンスフリーな時計が驚くほどローコストで入手できる様になった。
一方、14世紀の錘重時計はその対極にあると言える。 狂う、調整が必要、錘を引き上げるのを忘れると止まってしまう。
しかし、ハイテク、ブラックボックス化された現代の時計にはない不思議な魅力があるのは確かだ。 独特の音、むき出しの歯車、シンプルながら考え抜かれた機構、手に取るように解る仕組み・・・錘がゆっくりと下がって行きながら『チック、タック』と(当時としては)正確に時を刻むメカニズムを考え出した先人だちの叡智、それを発展させ続けた努力・・・時間の流れに呑み込まれ手しまいそうな現代、再びそれらに接してみるの悪くはないと思う。
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