ヘロンの蒸気エンジン(エオリアの球) &
蒸気タービンエンジン
Germany
〜2000年の時を経て蘇った人類初の蒸気エンジン〜
ヘロンの蒸気エンジン (エオリアの球)
18世紀のニューコメン、ワットらの偉業により、蒸気エンジンが実用化され、それらがきっかけとなりイギリスの産業革命がおこりました。 蒸気から動力を得る事により、あらゆる分野の技術革新が加速度的に進み、そのおかげで我々の現代文明がある、といっても過言ではありません。 しかし、産業革命の遥か昔、紀元前後の古代ギリシャのヘロンが蒸気の持つ不思議な力に注目し、それをデモンストレーションする装置を考案していました。
細いノズルから噴出す蒸気の反作用で球体がグルグルと回転し、高速回転する球体を見た当時の人々は驚嘆したと伝えられています。
ヘロンて誰ですか?
アレクサンドリア(エジプト)生まれのギリシャ人。 科学者、数学者、生没はBC150〜AD250までと諸説紛々。
このエオリアの球の他に、自動販売機、自動ドアなどの多くの発明、アイデアを残した。 また数学のヘロンの公式でも知られている。
球形ボイラーに水を入れ、アルコールランプに火をつけると、約2分後にはノズルが蒸気を噴き始めます。 少しはずみを付けまわしてやると、徐々に回転を上げて、3500RPM前後(かなり速く感じます)で5分程回ります。
サイズ ; 95o x 95o x 170o 重さ ; 約560g
素材 ; 銅、真鍮、アルミニウム、木材(ブナ材)、 シリンジ(水、アルコール用注入器)付属
ヘロンの蒸気エンジン (エオリアの球)
価格(消費税別) ¥39,800.
このモデルはヘロンの残した“エオリアの球”の資料を基にドイツの若きエンジニア、カルステン氏が彼の感性と工作技術で2000年の時を経て現代に蘇らせた模型です。
銅製のボイラーは銀ロウ付けで組み立て、主要部分は美しい特殊耐熱塗装を施し、また金属素地のままのパーツは簡単に取り外し磨けるように工夫されています。
軸受けにはボールベアリング、安全弁の工夫など随所に妥協を許さない、彼の模型制作への姿勢がうかがえます。
〜知らないところで毎日お世話になっているエンジン〜
蒸気タービンエンジン
ヘロンが蒸気の持つ不思議な力に注目し、具体的なデモンストレーションに利用した装置に“エオリアの球”と言うものがあります。 噴出す蒸気の反動で球を回す装置ですが、残念ながらその動力を利用して何らかの仕事をさせる動力源となるには至りませんでした。 しかし、ヘロンの残した業績は、その後の人類の発展に大きな影響を与え、知らないところで毎日お世話になっているのです。
ヘロンは反動タービンですが、高圧で噴出す蒸気をタービン(羽根車)にあて回転させ、その回転力から動力を得るのが蒸気タービンエンジンです。 蒸気タービンエンジンは他の蒸気エンジンに比べパワーウエイトレシオも高く、工場、船舶、そして何より発電(火力、原子力)には無くてはならないエンジンとなっています。 現在では発電量の実に90%はこの蒸気タービンに頼っているのです。
ドイツのカールギュントモデル工房のカルステン氏が丁寧にハンドメイドで仕上げた、世界的にも稀なミニチュア蒸気タービンエンジン模型です。 銀ロウ付けのボイラー、安全弁を備えたフィラーキャップ、ボールベアリング入りの軸受けなどはもちろん、蒸気、熱で変色、腐食しやすい箇所には特殊耐熱塗装が施されています。 また、後々のメンテナンス、パーツ交換もし易いよう細かい配慮が随所に見られます。 4本のアルコールランプはレーバーで火力の調節が可能で、7500〜8500RPMの高速回転するタービンの奏でる“キーン”という魅惑的なタービンノイズが5〜8分堪能できます。 ウオームギヤで30:1に減速した出力取り出しようのプーリーが装備されていますので、実際に小さなダイナモで発電したり、スチームTOYの動力源としても利用できます。
サイズ ; 160o x 110o x 130o
重さ ; 約560g
素材 ; 銅、真鍮、アルミニウム、木材(ブナ材)シリンジ(水、アルコール用注入器)付属
シリアルナンバーを刻んだ真鍮プレートが付いています。
蒸気タービンエンジン
価格(消費税別) ¥68,800.
ボイラーに注水しているところです
さらに、楽しんでみる
左の写真は鉄道模型用のHOのフィギュア(1/87)をタービンハウジングの前に置いたものです。あなたのアイデアで色々な情景づくりを試してみても面白いと思います。 また、右の写真は出力取り出し用のプーリーを利用してスチームTOYを動かしている所です。 ちなみにスチームTOYとはミニチュアスチームエンジンで動かすTOYの総称で、写真のものは1950年代のラインマー製(日本)です。 このように蒸気エンジン関係の模型は 国、時代を超えて組み合わせが可能で、それぞれに凄く個性があるのも魅力の一つです。
〜まさに卓上火力発電所〜
蒸気タービン発電プラント
蒸気タービンエンジンに小型高性能の発電機を組み込んだモデルで、2本のポールの計4個のLEDを煌々と点灯させます。
また、左奥に電力アウトプット用のターミナルがありますので、色々な物の電力源としても利用できます。
シリアルナンバーが刻印された真鍮プレートには3つのスイッチが内臓されており、左右のスイッチで左右それぞれのLEDのOn/Off、中央のスイッチでアウトプットターミナルのOn/Offの切り替えができます。
サイズ ; 180o x 150o x 130o
重さ ; 約800g
素材 ; 銅、真鍮、アルミニウム、木材(ブナ材)シリンジ(水、アルコール用注入器)付属
シリアルナンバーを刻んだ真鍮プレートが付いています。
蒸気タービンエンジン発電プラント → こちらのモデルは生産終了となりました
2006年Model 2007年NewModelは こちら
カールギュントモデル工房 (ドイツ)
既成の蒸気エンジン模型には飽き足らず「世にないのならば自分で作ろう!」とユニークでクオリティーの高い蒸気エンジン模型を制作しています。 中でもヘロンの蒸気エンジンはドイツの科学雑誌に取り上げられ、それが転機となり、主宰のカルステン氏はプロの蒸気エンジン模型専門のビルダーになったとの事。 現在、世界的にも稀な蒸気タービンエンジンのシリーズをリリースするなど、柔軟な発想と、斬新なアイデアを盛り込んだ氏のエンジン模型の今後の展開が楽しみです。 左の写真は旋盤を使い部品を加工しているカルステン氏。特にムクの素材から手仕事で削り出すタービンは1日に2個の生産が限界、すべてハンドメイドで作られた非常にクオリティーの高い模型を制作しています。
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